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オメガ脂肪酸で脳を元気に育てよう

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脳が元気に働くためには、糖質・脂質・タンパク質の三大栄養素とビタミン・ミネラルをバランスよく摂ることが大切ですが、とりわけ重要なのが脂質の摂り方です。水分を除くと脳の約60%は脂質で構成されています。ですから毎日の食生活でどんな脂質をどう摂るかがとても重要です。

あぶら(脂質)=悪者ではない

あぶら(脂質)は太るというイメージがあるせいか、敬遠している人も多いのではないでしょうか。脂質は体のエネルギーとして使われたり、体を構成する細胞膜や血液、ホルモンなどの材料になったりする大切な成分。重要なのは、どんな脂質をどう摂るかです。
脂質といっても、実は様々な種類があります。その主成分である脂肪酸にも、たくさんの種類があります。脂肪酸は、常温で固まりやすい「飽和脂肪酸」と、常温で固まりにくい「不飽和脂肪酸」の2つに大きく分けられます。不飽和脂肪酸には体内ではほとんど合成されない多価不飽和脂肪酸があります。その中でも食事などできちんと補うことが必須な脂肪酸が、「必須脂肪酸」と呼ばれます。
オメガ脂肪酸のARA(アラキドン酸)、DHA(ドコサヘキサエン酸)、EPA(エイコサペンタエン酸)は、必須脂肪酸の代表です。

今話題のオメガ脂肪酸は?

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オメガ脂肪酸のARA(アラキドン酸)・DHA・EPAは脳や血液や皮膚など、体を構成する成分として全身に広く存在します。ARA(アラキドン酸)とDHAは特に脳のリン脂質に多く、またEPAは血液に含まれ、それぞれ脳の働きをサポートしています。
また、オメガ脂肪酸は母乳の中にも存在し、授乳期の赤ちゃんの脳や体の発育にも欠かせない脂肪酸。現在、アメリカなど60カ国以上で、ARA(アラキドン酸)入りのベビーミルクが販売されています。

脳の発達とオメガ脂肪酸の関係

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脳の精神発達にとって、オメガ脂肪酸を組み合わせて摂ることの大切さを示す興味深いデータが、2000年アメリカで発表されました。
DHAとARA(アラキドン酸)添加のミルクを与えた乳幼児は、無添加のベビーミルクやDHA添加のミルクを与えた乳幼児よりも精神が発達していることが認められ、発達指標は全米の平均よりも高いことが分かりました

また多くの研究でも、ARA(アラキドン酸)を摂取することによって赤ちゃんの精神面での成長、学習・記憶能力の向上が期待できるということが判明。FDA(米国食品医薬品局)が乳児に対する安全性を認めたこともあり、アメリカではARA(アラキドン酸)配合のベビーミルクがスタンダードになりつつあります(ベビーミルクにARAをプラスしている国は、現在世界60カ国を超えています)。さらに、2007年7月、コーデックス委員会(FAO(国連食糧農業機関)とWHO(世界保健機関)により設置された国際的な政府間機関)総会でベビーミルクの規格において、DHAを配合する場合、同量以上のARA(アラキドン酸)の配合を推奨することが合意され、国際的にもその有用性が認められました。

オメガ脂肪酸は本当に頭が良くなる?

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オメガ脂肪酸と知力の関係が注目されたのは、1989年にイギリスのクロフォード博士が著書の中で「日本の子供の知能指数が高いのは、魚をよく食べるためではないか」と述べたことが、きっかけでした。それ以来、魚に含まれる油(DHA・EPA)に一気に注目が集まり、世界中で研究が盛んになりました。
そこで分かってきたのは、オメガ脂肪酸は、脳機能の発達や維持に重要な役割を果たしているということ。
これからの高齢社会に向け、食の面から脳の老化予防に役立つ健康成分として、オメガ脂肪酸への期待はますます高まっています。

私たちは脳の中に、数多くのニューロン(神経細胞)を持っています。物を考えたり、覚えたりするときに重要なのは、この神経細胞のネットワーク。下図のように、脳に入った情報は、神経細胞の先端のシナプスを経由して伝えられ、その情報伝達力が強く早いほど、脳の働きは活発で、記憶もしっかり定着します。
この伝達力を支えているのは、神経細胞の細胞膜の柔らかさ。歳とともに物覚えが悪くなったりするのは、この細胞膜が固くなり、流動性が失われることが一因です。オメガ脂肪酸は細胞膜をしなやかにして、情報伝達を円滑にするといわれています。

脳のオメガ脂肪酸は加齢に伴い減少する

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オメガ脂肪酸のARA(アラキドン酸)とDHAは脳の中の学習・記憶能力を司る海馬という組織に多く含まれています。ARA(アラキドン酸)とDHAは海馬の機能を支える成分として期待されており、神経細胞のネットワーク形成や情報伝達との関わりが研究されています。
海馬の中のARA(アラキドン酸)とDHAは、右のグラフのように、60代を過ぎた頃から顕著に減少し始めます。

オメガ脂肪酸をしっかり補おう

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脳の健康にとって大切なオメガ脂肪酸のARA(アラキドン酸)・DHA・EPAは、体内でほとんどつくることができません。不足しないように、毎日意識して食品から摂りましょう。なお、オメガ脂肪酸は酸化しやすいので、ビタミンC・Eやポリフェノール類などの抗酸化成分を含んだ食材と組み合わせるのがコツです。
もの忘れが気になる人こそ、日頃からARAとDHAを!

脳の機能で、歳をとると気になってくるのが「記憶力の低下」ではないでしょうか。認知障害の人にARA(アラキドン酸)とDHAを摂取してもらい、その前後で神経心理テストを実施した結果、5項目のうち「即時記憶」と「注意(集中力)」の2項目が有意に改善。もの忘れという症状を、ARA(アラキドン酸)とDHAの継続摂取によって改善できる可能性が示されました。

認知症の発症リスク低減も期待されるオメガ脂肪酸

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認知症は、脳の老化がもとで、情報を分析したり、記憶したりする機能を失っていく病変です。高齢社会の中で認知症は年々増えており、これからは毎日の生活習慣の心がけがますます大切になるといわれています。
オメガ脂肪酸と認知症の関連について、少しずつ研究が進んでいます。実際に、オメガ3系脂肪酸と認知症発症リスク低減について複数の研究結果が報告されています。

血液の流れをスムーズにするEPAも、脳の健康とは切り離せない大切な成分です。元気な脳を保つために、オメガ脂肪酸をバランスよく摂りたいですね。

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